.hack (ゲーム)

前日譚である『SIGN』がアニメとして放送され始めてから2ヵ月後に満を辞して物語の始まりとなる本『.hack』が幕を開けることになる。

テレビゲームとして発売され、全4作品が登場することになる。リリースは約一年間の及び、同梱にはゲーム本と同じ時間軸に展開されていく『.hack//Liminality』というアニメDVDも付いてくる。

面白いのが、アニメの中で出てくる特定のワードをゲーム内で使用することで、特殊なフィールドにいける仕組みとなっており、そこからレアアイテムを手に入れるというシステムとなっている。筆者はこのワードを見つけることが中々できずに、大体がネットでの情報を元に調べるという、何とも駄目っぷりなプレイヤーだった。

ここでは完全にオンラインゲーム上での物語として展開していき、謎を解いていくことで先に進めるシステムとなっている。またクリアしたデータは続であるゲームにそのまま引き継げる機能を有しているので、道具などをイチからそろえる必要がないというのが利点といえる。

ジャンルとしてはRPGとなっているのだが、物語がオンラインゲームとなっており、登場キャラクターが一定していないというのが特徴的だ。そのためいつも必ず同じキャラクターと組めるということはなく、そのキャラクターが現実の都合でログインしていればパーティーを組めるのだ。また、連絡先を交換したキャラから段ジョンの攻略をしないかという誘いのメールが来ることもあり、これに関しては任意で受けることが出来る。

このように、テレビゲームなのだが現実のオンラインゲームをしているような錯覚を感じる不思議な世界となっている。そのため、この作品においてメールや掲示板などは大切な情報ツールとなっており、これらを欠かして物語を進めることはできないようになっている。

キャラクターが定まっていないということもあり。オンラインゲームによくあるような職業も自分たちでは選択することが出来ず、主人公でさえ既に作成された後でそのキャラを扱っていくことになる。

こういった作品だと主人公が喋らないというのもお決まりなのだが、主役も別の人間が動かしているという設定なので普通に喋ったり、勝手に話を進めていくような展開もこの作品の特徴と言えるだろう。そのため、基本的にはプレイヤーは主人公になりきる場面もあるが、ほとんどが傍観してゲームをしていくことになるのだ。

ではここで、全4作品の簡単な物語のあらすじを紹介していこう。

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vol.1 .hack//感染拡大

ごく普通の中学生である主人公は、友人のヤスヒコ(PC名:オルカ)に誘われて、“カイト”という名のPCを作成し、有名なオンラインゲーム(MMORPG)・「The World」に参加することとなった。オンラインゲーム自体不慣れなカイトは、オルカのレクチャーを受けつつ初めての「The World」を楽しんでいたが、初めて行ったダンジョンで白衣をまとった少女のNPCが追われている姿を目撃する。オルカは何かを知っている様子であったが、少女のNPCから“何か”を託された直後、追撃者の手によって倒されてしまう。カイトはその際、オルカが託された“何か”を受け継ぐこととなり、それは『腕輪』に姿を変えた。カイトが少女のNPC(アウラ)と追撃者(八相の第一相スケィス)、および『腕輪』の力を知るのはもう少し後のことである。

「The World」でオルカが倒されて以降、その影響はリアルでも現れた。ヤスヒコが意識不明になり、入院したのである。「The World」が何らかの原因となっているのではないかと考えた主人公は、情報を求めてBBSに書き込むものの、短時間で削除されてしまう。不審に思う主人公であったが、自らで情報収をすべく「The World」を続けることにした。ちょうどその頃、カイトは“ブラックローズ”というPCと出会う。ブラックローズに促されるまま「Δ隠されし 禁断の 聖域」に行くが、そこで倒すことの出来ないモンスターと遭遇する。高いレベルのモンスター相手に苦戦するカイトだが、危ないところをバルムンクに救われる。その際にカイトは『腕輪』の力(データドレイン)を発揮するが、それはデータを改ざんする能力であり、不正規を嫌うバルムンクからは敵対視されることとなる。実はこのバルムンクは、オルカと共に『フィアナの末裔』と称される名プレイヤーであり、オルカの相棒であった。意識不明となったオルカを案ずるカイトとバルムンク、この2人は敵対することとなってしまった。

バルムンクとの一件以来、カイトの元にはヘルバからのメールが届くようになる。ヘルバは名の知られた凄腕のハッカーであり、本来管理者しか知りえない情報や、不正規アイテムであるはずの『腕輪』の情報などを主人公に与えた。ヘルバの手助けもあり、オルカを意識不明にした張本人である第一相スケィスと対峙することができたものの、カイトの目の前でアウラはデータドレインされてしまう。カイトとそのパーティはスケィスを倒すことに成功したが、直後にスケィスとは比べ物にならない強敵クビアと遭遇、ヘルバの助けにより事なきを得るが、同時にこの事件が簡単には解決できないことを知ることとなる。

vol.2 .hack//悪性変異

クビアと遭遇したエリアに行ってみるものの何もなく、途方にくれたカイトとブラックローズは「意識不明者を回復させるヒントを持つ」という匿名の情報提供者に呼び出される。呼び出したのは管理者・リョースで、不正規なアイテムである『腕輪』をアンインストールするのが目的であった。ヘルバが介入しその場は収まるが、カイトらはリョースの調査に協力させられることとなる。最初はおとなしく従うカイトらであったが、“意識不明者はハッカーのばら撒いたウィルスが原因であり、管理者は関係ない”との姿勢を崩さないリョースに嫌気がさし、意識不明者を救うキーワードとなるであろう『黄昏の碑文』の情報を持つワイズマンと独自にコンタクトをとる。ワイズマンの勧めでヘルバを頼り、カイトは彼女が管理するネットスラムを訪れるが、リョースにネットスラムの場所を知られてしまう。ネットスラムごと「システムが不安定になる温床」を消そうとするリョースであったが、第三相メイガスが現れネットスラム自体が崩壊してしまう。時を同じくして影響はゲーム全体に広がり、今まで特定エリアのみであった侵食は、他のエリアや果てはルートタウンまで及んだ。

vol.3 .hack//侵食拡大

侵食の影響は他プレイヤーにも広がり、倒せないモンスターの存在や、本来手に入らないはずのウィルスコアの話題がBBSでもされるようになっていた。独自でウィルスと侵食について調べていたバルムンクだったが、事態解決の為にはカイトの持つ『腕輪』の力が必要不可欠であるという考えに至り、ダンジョンで苦戦していたところを助けたことをきっかけに協力するようになる。それでも未だリョースとは敵対関係にあったカイトらであったが、事件解決にはCC社内部の情報も必要との考えからリョースに協力を持ちかけ、上層部に不信感を抱き始めていたリョースはこれを承諾する。ヘルバ・リョース・ワイズマンの協力のもと、カイトらは第五相ゴレの潜むエリアを突き止めこれを撃破することに成功する。作戦の成功を喜ぶカイトらであったが、同時に開発者ハロルド・ヒューイックが仕掛けた「The Worldの本当のルール」に気づくのであった。

vol.4 .hack//絶対包囲

The World内の侵食の影響はリアルにも通信回線の麻痺という形で及ぶようになり、また医療機器の不具合という形で未帰還者の近辺にも忍び寄っていた。カイトらは今後の対策のため、公開されたばかりのΩサーバに呼び出されるが、非常に不安定であったためヘルバの立ち上げたミラーサーバへと誘導される。ヘルバの作成したワクチンと、リョースの部下らの協力で「波」の行動を制限し、カイトらはそのエリアに駆けつけるが、そこに居たのはカイトの仲間、ミアとエルクであった。ミアはこれまでにも奇妙な言動が目立っており、ここでカイトらの前に第六相マハとして対峙することとなる。カイトはやむなく撃破するが、ミアを親愛するエルクはワクチンを持って持ち場を離れてしまう。これによって「波」の包囲は崩れ、リョースの部下らは病院へ搬送されてしまった。そこで新たにカイトの仲間が協力し、第七相タルヴォスを撃退することに成功する。

その後の「波」の追撃によりカイトらはハロルドの残留意識と遭遇、カイトはアウラからクビアと腕輪は表裏一体でありクビアを倒せば腕輪もなくなることを告げられる。直後にクビアに遭遇、苦戦するカイトらは腕輪を破壊することを決意する。その結果、クビアを撃破することに成功するが、その代償として「波」に対抗する唯一の手段である腕輪を失ってしまう。

Ωサーバに戻り対策を練るカイトらであったが、第八相コルベニクはそこに現れた。苦戦を強いられるカイトらであったが、アウラと共に駆けつけたオルカ・カズ・楚良ら未帰還者らの助けによりコルベニクを追い詰めることに成功する。しかし、あと一歩のところでコルベニクはドレインハートを発動、バルムンク・ブラックローズがデータドレインされてしまう。カイトにもデータドレインが迫った時、先の自分勝手さを悔いたエルクにより庇われる。仲間らがデータドレインされていく様に決死の覚悟を決めたカイトは、単身コルベニクに特攻する。コルベニクにとどめを刺そうとしたその時カイトの目の前にアウラが現れる。腕輪とクビアの様にアウラもまた八相と表裏の存在、ハロルドの求めた『究極のAI』であるアウラは、最も人間らしい思考「自己犠牲」によってThe Worldを救うのであった。

数ヵ月後、八相全てを倒したことでThe Worldは正常を取り戻し、未帰還者は意識を取り戻した。再生したアウラに呼び出されたカイトとオルカは、アウラから『黄昏の腕輪』と同等の力を持つ『薄明の腕輪』を託される。この頃、BBSではカイトとそのパーティは一躍有名になっており、人はいつか彼らのことを『.hackers(ドットハッカーズ)』と呼んだ。

ゲームシステム

ALTIMIT OS

オンラインゲームで遊んでいるという設定のため、ゲーム起動時はパソコンの起動画面が表示され、架空のOSである『ALTIMIT OS』が表示され、そこから出るアイコンを選択していくことにより、物語は進行していく。

The World
オンラインゲーム『The World』を起動する。
Log in
The Worldをプレイする。
BBS
The World公式BBSを閲覧する。書き込みの内容はゲームの進行に従って、ユーザが書き込むような形式で増えてゆく。
Quit
The Worldからログアウトし、デスクトップに戻る。
Mailer
ゲーム内における運営企業サイバーコネクト社からのお知らせや、仲間からのメールを受け取ることができる。仲間からの私的なメールに対しては、プレイヤーは返信する内容を選択肢から選ぶことができる。
News
文字と挿絵(写真)によるニュースが配信される。ニュースの内容は、未来技術に関するジョーク的なものから、主人公の関わる事件にまつわるものまで、様々な種類が存在している。
Accessory
壁紙の設定、ムービーの閲覧などを行う。
Audio
サウンドを変更することができる。
Data
メモリーカードに現在までのゲーム進行を記録、あるいは読み込みを行う。セーブは、ログイン中にもルートタウンで行うことができる。

サーバーとルートタウン

The Worldには複数の並立するサーバが存在しており、ユーザはそのサーバ間を行き来することができる。これらのサーバには、必ず拠点となるルートタウン(Root Town)が設けられている。

プレイヤーがログインする際やフィールドから帰還する際には、必ずルートタウンへ転送される仕様となっており、仲間とのパーティ成、武器・防具やアイテムの売買、プチグソ(後述)の育成、セーブなどもルートタウンで行うことができる。

本作のサーバと、それぞれのルートタウンの名称は以下のとおり。

Δ(デルタ)サーバ
水の都マク・アヌ
Θ(シータ)サーバ
高山都市ドゥナ・ロリヤック
Λ(ラムダ)サーバ
文明都市カルミナ・ガデリカ
Σ(シグマ)サーバ
空中都市フォート・アウフ
Ω(オメガ)サーバ
遺跡都市リア・ファイル

エリアワード

ルートタウンからエリアへ移動する際には、ルートタウン内に存在する転送ポイント「カオスゲート」に対し、エリアワードを入力する必要がある。エリアワードは前半Aパート・中盤Bパート・後半Cパートに区切られており、各々に数十種類設定された文節を組み合わせることで、生成される。それぞれのパートのワードには、敵のレベル・属性・天候などに影響するものも含まれている。

無数に存在するエリアの中には、特定のワードで到達できる特殊なエリアも存在しており、多くの場合レアアイテムが隠されている。BBSなどでプレイヤー同士が情報交換を行っていることも少なくない。

なお、エリアワードは全てのサーバに共通しているが、使用するサーバによって異なるマップへと転送される。そのため、表記の際はΔ 萌え立つ 過越しの 碧野などのように先頭にはサーバ名を付与することで区別できるようにするのが一般的となっている。

フィールドとダンジョン

プレイヤーは仲間と3人までのパーティを組んで、エリアへ赴くことになる。エリアは、地上フィールドと地下3階程度のダンジョンで構成されており、ダンジョンの最下層にはアイテムを祀る「アイテム神像」が置かれている。特殊なマップでは階層が深くなっていたり、奥にボスキャラクターが存在することもある。

エリアマップには黄色い円状のシンボルが点在しており、プレイヤーが近づくと宝箱またはモンスターとして実体化する。実体化したモンスターは、基本的にプレイヤーに向かい襲いかかってくる。フィールドではモンスターから遠ざかることで戦闘から逃げることも可能だが、閉鎖空間となるダンジョン内では逃げる手段は無い。

戦闘

戦闘はややアクション要素を持つものとなっており、モンスターに近づいての直接攻撃、またはスキル(技や呪紋)やアイテムを使用して戦うことになる。

プレイヤーは、他の仲間に対して行動指針(作戦)を提示したり、指定したスキルやアイテムを使うよう指示することができる。

ただし、サーバの異変によって発生したウィルスバグは、データ自体が通常の敵と異なっており、ダメージを与えることができない。黄昏の腕輪の「データドレイン」(後述)を使ってデータを書き換えなければ倒すことはできない。

黄昏の腕輪

ゲーム開始後間もなく主人公が手にすることになる黄昏の腕輪には、『The World』にとってイリーガルな機能が秘められている。ストーリー上の扱いに関しては#黄昏の腕輪を参照。

データドレイン

モンスターやウィルスバグのデータを書き換え、弱体化させる機能。反作用として、時に「暴走」し、味方を状態異常にする。副産物として武器・防具、あるいは特殊アイテム「ウィルスコア」が手に入る。使用するごとに侵食ゲージが増していき、一定値を超えると暴走した際ゲームオーバーになる可能性が出てくる。なお、主人公で敵に止めを刺すと、ゲージは減少する。

ゲートハッキング

プロテクトエリアと呼ばれるアクセス権限の無いエリアに対して、開放・侵入を行う機能。エリア毎に特定種類のウィルスコアを数個消費する。

物語の進行上、必ず必要なスキルとなる。

おいでませネトゲ